
タワーマンションの資産価値は、立地条件や交通の利便性はもちろんのこと、周辺環境も資産価値に大きく影響を与える要素です。
本記事では、タワーマンションの売却時に知っておきたい資産価値の決め手やポイント、さらには注意点まで紹介しています。
タワーマンションの売却に関心を方は、この記事を読むことで、資産価値を的確に把握し、売却を成功させることができるでしょう。
目次
資産価値の高いタワーマンションの特徴
タワーマンションを高く売りたいと考えている人は、タワーマンションの資産価値がどのように決まるのかを気になる人も多いでしょう。
資産価値の高いタワーマンションの特徴は、以下のようになります。
- 眺めが良い
- 交通の利便性が高い
- 商店・病院などが近くにある
眺めが良い
タワーマンションの最大の魅力は、高層階からの絶景です。
都会の夜景や海や山の景色など、眺めが良いと資産価値が高まります。
この点は、タワーマンションに住みたい人にとっても魅力的なポイントです。
自分で生活しても、素晴らしい景色に見とれてしまいますし、1年以上住んでいてもふとした瞬間に立ち止まって眺め入ってしまうものです。
低層階にも利点はありますが、とくに20階以上は、景色に魅力や憧れがあるのではないでしょうか。
交通の利便性が高い
交通の利便性の有無も、タワーマンションの資産価値に影響します。
主要な交通機関や主要道路へのアクセスが良ければ、通勤や移動がスムーズに行えるため、他の物件に比べて資産価値が高まる傾向です
さらに、駅が近く雨に濡れない立地条件だと、より資産価値が高いタワーマンションといえます。
商店・病院などが近くにある
タワーマンションの周辺環境も資産価値に大きく影響します。
例えば、高級レストランやショッピングモールなどの商店や、病院などの医療機関などは生活の利便性が向上するため、資産価値が高くなる傾向です。
他にも、商業一体型の施設と一体になっている物件もあります。
たとえば、フィットネスジムやプール・ラウンジなどが敷地内にあると、住民は快適な生活を送れるという期待から、資産価値が高まりやすいです。
タワーマンションを高く売るためのポイント
タワーマンションの資産価値の決まり方に把握できたら、高く売るためのポイントも理解しておきましょう。
ここでは、タワーマンションを高く売るためのポイントをご紹介します。
売れやすい時期を狙って売却する
まず、売れやすい時期を狙って売却することが重要です。
タワーマンションを売却しやすい時期は、以下の3つのタイミングだといわれています。
- 空室になったとき
- リフォーム前
- 大規模修繕で修繕積立金不足が問題になる前
空室になったとき
タワーマンションの1室を賃貸として使用していた場合、空室になったタイミングで居住用として販売することをおすすめします。
居住用で販売することで、購入者から一括で現金を入手することができます。
賃貸契約の場合は、基本的に入居者が退去するまでは販売できないため、退去時に販売するか、賃貸経営を継続するかを検討しましょう。
リフォーム前
もし内装のリフォームを考えているのであれば、リフォーム前に売却することも検討してみてください。
リフォーム費用を売却価格に上乗せすることが難しく、結果としてトータル的には損をする場合が多い上、個人が売主の場合、リフォームせずに売る方が良い結果を残す例も多いです。
そのため、内装のリフォームを行う前に売却するパターンも考慮に入れておくといいでしょう。
大規模修繕後
マンションには大規模修繕が必要な場合があり、タワーマンションも例外ではありません。
タワーマンションは一般的なマンションに比べて規模が大きく、大規模修繕には高額な費用がかかる場合が多いです。
定期的に支払う修繕積立金だけでなく、足りない場合は差額を支払わなければなりません。
買い手からすると、差額の大規模修繕費を支払う可能性があるなら避けたいと考えるので、大規模修繕前は売却が難しくなります。
もし大規模修繕が必要な時期であるなら、大規模修繕後に売却し、買い手に安心感を与えることが大切です。
販売元のデベロッパーの信頼性をアピールする
新築でも中古でも、タワーマンションは高額な買い物。
購入者はタワーマンションの販売元会社の信頼性も確認するため、販売元の評判や実績を積極的にアピールすることで、より信頼を得られるでしょう。
とくにタワーマンションの場合、一般的なマンションと比べて、大手デベロッパーが建設に関与することと、そのデベロッパーの関連会社にあたる不動産会社によって販売されていることが多いです。
大手デベロッパーの名前は一種のブランドとしてとらえる人も多くおり、タワーマンション探しの際に条件のひとつにする場合もあります。
したがって、新規分譲時の大手デベロッパー関連の不動産会社と媒介契約を結び、その信頼性をアピールすることも有効な方法のひとつといえます。
不動産価値や不動産のアピールポイントを熟知している不動産会社に依頼することで、評価額も期待できます。
信頼できる不動産会社に仲介してもらう
信頼できる不動産会社による仲介を依頼することもおすすめです。
信頼できる不動産会社に依頼すれば、手続きや契約の適正さが保証されますし、早期の売却も期待できるでしょう。
信頼できる不動産会社かどうかは、不動産会社ホームページの売買実績などを確認してみてください。
タワーマンションを実際に売却する際の注意点
資産価値の高いタワーマンションの特徴や高く売却するためのポイントを紹介しました。
ここでは売却する際のポイントをご紹介します。
- 周囲の開発状況を把握しておく
- 管理状況によっては負担が多くなる
- 税金や手数料がかかる
周囲の開発状況を把握しておく
タワーマンションの資産価値は、周りの開発状況によっても影響を受けます。
したがって、将来の開発計画や近隣の施設の有無を把握し、それが価値に与える影響を考慮することが必要です。
たとえば、競合するマンションが近くに建設されたり、土地の再開発によって価値が低下したりすると、マンションの評価額自体が下がる可能性があります。
そのため、将来の資産価値も考慮し、売却時期を考えましょう。
管理状況によっては負担が多くなる
タワーマンションを売却する際には、管理状況も非常に重要な要素となります。
管理費や修繕積立金の支払いが滞っていたり、共用施設の状態が悪かったりすると、買い手がつきにくくなる可能性があるので、売却前には管理状況をしっかり確認し、必要に応じて改善することが重要です。
税金や手数料がかかる
タワーマンションの売却には、さまざまな税金や手数料がかかります。
具体的には、以下の通りです
- 仲介手数料
- 印紙代
- 抵当権抹消費用
- 住所氏名などの変更登記
- 譲渡所得税 など
これらの費用を事前に計算し、売却額に反映させることが重要でしょう。
また、タワーマンションの売却前後に新しい住居への引っ越しも必要なため、引っ越し代や新居での生活費を考慮し、売却額に余裕を持たせることが望まれます。
ここでは、税金や手数料について紹介します。
仲介手数料
タワーマンションを売却する際には、不動産会社に支払う手数料が発生し、成約が成立した時点で支払われる報酬となります。
一般的に売買契約締結時には半額を支払い、物件の引渡し完了後に残りを支払います。
通常、現金支払いが一般的ですが、高額な物件の場合は振込も行われることがあります。
ただし、振込額には1日の引き出し限度額があるため、あらかじめ不動産会社の担当者に確認しておきましょう。
印紙代
印紙代とは、売買契約書や法的書類に必要な収入印紙のことです。
収入印紙を書類に貼って印を押すことで、印紙税を納めることになります。
収入印紙の額は、書類に記載された金額によって決まります。
通常、不動産会社が事前に計算して用意しており、引き渡し後に清算されますので、自分で用意する必要はありません。
抵当権抹消費用
タワーマンションに残っているローンがある場合、まずはローンを完済してから「抵当権抹消」の手続きを行います。
売却する際には、ローンが完済している場合でも手続きをする必要があります。
この手続きや代金の計算は、多くの場合司法書士に依頼して行われるため、その際には作業報酬が発生します。
報酬額は、依頼した司法書士によって異なります。
また、ローンを完済するための手続きをしてから抵当権を外す際には、金融機関でローン一括返済するための事務手数料が発生することもあります。
ローン完済の手続きは、ネット上で行える金融機関もありますが、手数料の金額と合わせて、あらかじめ確認しておきましょう。
住所氏名などの変更登記
タワーマンションを売る際には、売主から買主へ所有権を移転するために、「所有権移転登記」という手続きが必要です。
この手続きは法務局に届け出を行いますが、その際には登録免許税が発生します。
費用は売主が負担しますが、具体的な金額は固定資産税評価額に基づいて、自治体ごとの税率を掛けて計算されます。
譲渡所得税
売却したタワーマンションから費用を差し引いた利益は、「譲渡所得」と呼ばれ、税金が発生します。
利益がある場合は、翌年の3月15日までに確定申告をして、不動産の譲渡所得税として所得税と住民税を支払う必要があります。
ただし、利益が出なかった場合は、譲渡所得税はかかりません。
譲渡所得税は、所有期間によって税率が変わり、自分自身の住居として使用していた場合や相続で取得したものを売る場合など、様々な控除があります。
これらの税率や制度については、自分自身で調べる他に、不動産会社の担当者に査定の時に相談できます。
引っ越し代
タワーマンションを売却前後に、新しい住まいに引っ越さなければなりません。
引っ越し費用や新居での生活費を考慮して、十分な余裕を売却額に持つことが望ましいです。
もしタワーマンションが自宅だった場合、次の引っ越しのために費用がかかります。
タワーマンションから新居への引っ越しのタイミングによっては、一時的な仮住まいも必要になるかもしれません。
さらに、タワーマンションから仮住まいへの引っ越しもすると、2回分の引っ越し費用がかかります。
まとめ
タワーマンションの売却時には、資産価値の決め手となる要素を把握することが重要です。
立地条件や交通の利便性など、価値を大きく左右される一方、周辺環境も重要になってきます。
公園や商業施設の近くにあるタワーマンションは、快適な生活環境を提供できるため、資産価値が高まる場合があります。
さらに、売却する際の注意点も押さえておきましょう。市場の動向を把握し、需要と供給のバランスや価格動向を把握しておくことで、高く売ることができるでしょう。
本記事では、タワーマンションの売却時に知っておきたい資産価値の決め手やポイントや注意点を紹介しました。
資産価値を最大限に評価し、満足のいく売却を実現するために、今回紹介した内容を把握しておきましょう。
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