マイホーム購入時は具体的に何から始めるべきでしょうか。希望条件や予算は何となく頭にあっても、いざ買うとなると具体的にどんな行動を起こせば良いかわからない人も多いでしょう。
それだけ、不動産購入は経験の無い人にとっては未知ゆえにハードルが高いものですが、資金計画や事務手続きなどそれぞれの流れや基礎知識を持っておくことで、気分的にも時間的にも余裕を持って臨めます。
大切なマイホームや資産選びで失敗しないためにも、これから紹介するステップを頭に入れて購入計画を立てて下さい。
資金計画
不動産購入を決めたら、まず何から考えるべきでしょうか。立地や予算、外観や不動産会社など決めることはたくさんありますが、資金計画の重要性を認識することも大切です。
物件の購入をする場合、物件価格の相場や使える自己資金、費用項目の内訳を知り、資金計画を立てることが大切です。特に初めての場合、物件の価格以外にも諸費用がかかることを知らないと、せっかく購入計画を立てても途中で変更を余儀なくされることもあります。
物件の購入価格以外にかかる費用には、仲介手数料や火災保険代などの他、各種契約書類に貼付する印紙代、物件の登記費用や不動産取得税など知識がないと気づかない費用も多くあります。また全ての費用を同じタイミングで支払う訳ではないため、契約から物件引き渡しまでの流れを頭に入れた資金計画を立てることが大切です。
物件探し
使える自己資金の把握や必要になる費用がわかったら、予算に応じた物件探しを始めましょう。まずは希望のエリアにどんな物件があり、どのくらいの価格で売り出されているかを調べます。
エリアによって一戸建てが多い地域や中・低層マンションの多い地域など特色があり、相場も異なるため希望条件と現実とのすり合わせが必要です。
初めから不動産会社を訪れて相談することもできますが、まずは情報誌やインターネットで物件情報を検索して、ざっくりとした相場を調べてみましょう。
その上で気になる物件があれば問い合わせや、予約をして内覧をします。マンションや建売住宅などモデルルームがあればいくつか回ってみるのも良いでしょう。ハウスメーカーごとの特徴や自分なりのこだわりポイントが見えてくる他、相場感も養われます。
売買契約
物件が決まったら売買契約に進みます。契約にあたってはまず不動産購入申込書に記入をします。
不動産購入申込書の内容
- 物件の場所
- 手付金
- 残金の支払日
- 支払い方法
- 引き渡し日
- 仲介手数料
- 住宅ローン利用の有無
記入後は不動産会社が売主との間に入り条件面の調整を行います。併せて住宅ローンの仮審査も行いましょう。
条件がまとまれば仲介契約を結び、重要事項説明を受けます。重要事項説明は宅地建物取引士によって物件の権利関係や取引条件などの重要事項を説明することを宅建業法で義務付けたものです。難しい内容も含まれますが、将来的な建て替え時の制限など重要な内容なのできちんと確認しましょう。
続いて売買契約書を作成し売買契約を締結します。売買契約時には下記のものが必要です。
- 印鑑
- 手付金
- 仲介手数料の半額分
- 本人確認書類
ローン契約
物件の売買契約が住んだら、速やかにローン申し込書を作成します。多くの場合は不動産会社の提携金融機関があり、必要書類の準備と申込書の記入を行うと手続きを代行してくれます。
フラット35などの公的融資や民間の都市銀行や地方銀行など、自分が希望する金融機関でローン契約をしたい場合には、申込書と必要書類を揃えて、金融機関窓口に自分で提出する場合もあります。
ローン申し込みに際しては下記が必要になります。
- 収入証明書
- 実印
- 印鑑証明書
- 重要事項説明書
- 不動産売買契約書
申込みした内容でローン審査が承認され通知が来たら、金融機関との間でローン契約を締結、残金決済日に合わせて実際にローンが実行されます。
物件確認
晴れて契約締結したら、残金の支払いと物件の引き渡し前に、物件の確認を行います。残金支払いの手続きや物件の引き渡し日等は不動産会社が調整してくれる場合がほとんどです。尚、中古住宅などの場合は売主、買主双方で物件の状況を確認します。
確認ポイント
- 雨漏り
- シロアリ被害
- 物件の構造上重要な部分の腐食の有無
- 給排水設備の故障の有無
- 給水やガス配管の状況
- 水廻り
- 空調
- 室内の建具
- その他設備
- 設備表と一致しているか
物件が引き渡しできる状態がどうかを売主、買主双方で確認しておくことで、万一契約時と条件や状況が違っていた場合も、未然にトラブルを回避できるため、きちんと確認することが重要です。
引き渡し
ローンの実行により残金の支払いをします。契約時に決めた期日までに支払いができるよう、きちんと金融機関に依頼しておく必要があります。残金の他にも日割りの固定資産税や都市計画税なども必要になるので、予め段取りをしておくようにしましょう。
支払いが済んだら物件の鍵を受け取り、室内設備等の取り扱い説明書やパンフレット等を受け取ります。この段階で不明な点があれば、質問をしておくようにします。
仲介手数料の残りの半金や物件の登記を司法書士に依頼する場合の費用等を支払ったら、引っ越しを開始しましょう。
まとめ
物件探しから入居までの流れを順に説明しましたが、実際には経験してみないと知らない費用や手続きがたくさんあります。基本的には売買のプロである不動産会社や営業マンが適宜指示や調整をしてくれるので、不明なことは随時確認しながら進めていくと良いでしょう。
しかし全ての会社や営業マンが、常に買主側に寄り添ってくれる誠実な存在であるとは限りません。最低限の知識や流れを頭に入れておくことで、万一のリスクに備えると共に、自分が信頼できる会社や営業マンを見つける努力が必要です。
ここで紹介した不動産購入時の流れを頭に入れ、失敗の無い夢のマイホームを手に入れる参考にして下さい。
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