自分の住み家を手に入れるのならば、一生住むことができる家にしたいですよね。マンションを購入するとき、選ぶポイントの一番大きなカテゴリは、新築であるか、中古であるかですが、今回は、新築マンションに焦点をあててまとめました。新築マンションを選ぶときの後悔しないポイントを、居住スペースだけでなく、物件の設備、周辺環境、最寄り駅までのアクセス状況など細かく的をしぼり1つずつ検証していきたいと思います。
住環境
新築マンションを購入するとき、住環境に重きを置いている人は多数います。なぜなら、住環境は気に入らないからと言って、勝手に変更することができないからです。特にお子さんのいるご家庭では、子育てに適した住環境を選びたいものです。小さなお子さんがいるご家庭ですと、子どもの足音が階下に響くことを配慮されることでしょう。1階を選ぶという選択肢もありますが、1階ですとセキュリティに不安がでます。
2階以上に住む場合は、足音が気になります。自分で気を付けていたとしても、階上の足音が気になることもあります。管理会社を通して注意してもらうこともできますが、後々トラブルに発展することを恐れる人もいるかもしれません。遮音性の高いマンションを選ぶことで、後々のトラブルを回避できます。
線路の近くや幹線道路沿いのマンションは、電車の走る音やトラック、バイクの音がうるさいと感じるかもしれません。窓を閉めていたら聞こえなくても、窓を開ければ音はひっきりなしに聞こえますし、排気ガスで汚れるので、洗濯ものや布団をベランダに干すことができません。窓を開けると排気ガスが部屋に入ってくるので、窓を開けることができませんし、換気窓から入ってきた排気ガスで、壁が黒くなることもあります。
入り口がオートロック施錠されているマンションで、高層階に住んでいるとセキュリティの面では安心できますが、高層階の住居はベランダでの転落事故の危険性があります。ベランダは、子どもが誤って落ちないような造りになっているか、子どもが簡単にベランダに出られないような造りになっているかがポイントです。
住環境は、このような点に注意して選ぶと、後々後悔しないマンション選びができるでしょう。
周辺環境
周辺環境がどのようになっているかは重要です。例えば、商店街に面したマンションでしたら、すぐそばにスーパーや食料品店があるのですから買い物の点では便利です。しかし、夜中でも人通りがあり、騒がしければ落ち着いた生活はできません。人の目があるので、洗濯ものをベランダに干すこともはばかられます。
マンションが住宅街の中にあるマンションは、静かで落ち着いた環境であると言えます。しかし、近くにスーパーやコンビニがなければ、不便だと感じることもあります。小さなお子さんがいるご家庭では、お子さんが安心して遊ぶことができる公園が近くにあるとよいでしょう。
建物を出て、駅や学校、保育園や幼稚園に至る道がどうなっているのかも気になります。自転車が通行できる道路はあるのか、自転車専用道路があるのか、歩道はあるのか、道幅が狭くて、交通量が多い道は危険です。毎日通る道がどのようになっているのか、夜道に街灯があるのか否かも必ずチェックすべきです。夜道が危なければ女性や子供が歩くのは危険です。候補地の治安がどうなのかは重要なポイントです。
新築マンションを購入するとき、周辺に高い建物がなく、南向きのベランダの日当たりが良好で選んだとしても、周囲の建築計画を知っておいた方がよいです。購入してすぐに、目の前の空き地にさらに高い建物が建ってしまったら、日当たりがなくなります。ベランダが、向かいのマンションの通路に面していたら、女性の1人暮らしでしたらカーテンも開けられません。
目の前に公園があれば、お子さんを遊ばせるのには便利ですが、1人暮らしの場合は、休日に声が気になってしまうかもしれません。広い駐車場がある場合も、数年後にはマンションなどの建物が建設される可能性もあることを考慮しましょう。不動産会社は、数年先の建築計画まで把握していますので、聞けば教えてくれます。
新築マンションを選ぶ際は、現状の周辺環境も大事ですが、数年後の住環境がどのように変わるかを推理することも大切です。
立地・アクセス
住むエリアを選ぶポイントは、交通機関、治安防災です。通勤に自家用車を使用する際には、主要道路がどの程度混雑するのかも知った方がよいです。公共の交通機関を利用する際は、通勤、通学ルートを考慮してエリアを探すことも必要です。毎日のことなので、通勤ルートから遠かったり、アクセスが悪かったりすると、数年経つと往復だけで疲弊しかねません。
最寄り駅まで徒歩15分以上かかり、尚且つ、徒歩以外の手段がない場所と、徒歩20分かかるけれど、バス停が徒歩2分のところにあるマンションでしたら、後者の方が圧倒的に人気です。毎日天候がよく、お散歩日和とは限りませんし、気候が良ければ駅まで歩くことも可能です。しかし雨や雪、炎天下や極寒の日などでは、15分歩くことは困難となります。
外出をほとんどしないというのであればそれもよいかもしれませんが、そうでない場合は、駅までのアクセス、駅からのアクセスを考えたうえで、候補エリアを選ぶ方が無難です。
防災面に関して言えば、例えば空き家が多い地域は、安全だとは言えません。空き家が多いというのは、どういうことかというと親世代が亡くなり子どもが相続したものの、その家には住まず、売ることもせずに空き家として放置された状態の家が多いことです。そういう家が多い地域は、治安がよいとは言い切れないでしょう。
また地震の揺れに強い地盤に建てられたマンションであるか否かも調べた方がよいです。新築マンションを購入するとき、不動産会社に問い合わせれば建物の強度がどのくらいなのか、地盤がどれくらい強いのかを教えてくれます。安全に関するこだわりは命にかかわることなので、最重要事項です。
間取りや設備
新築マンションを購入する際、間取りを考えるポイントは、現状必要な間取りではなく、数年後に必要な間取りを選んだ方がよいです。お子さんが小さいご家庭の場合は、現状は子ども部屋が必要なくても、数年経てば子ども部屋が必要になることが予想されます。子ども部屋を作ることを考慮した間取りを選ぶと後々困ることはなくなるでしょう。
ある程度お子さんが大きいご家庭は、大学や就職などでお子さんが独立して数年後は夫婦二人だけの生活をすることが予想されます。その際部屋数が多いと部屋を持て余してしまうことになります。そういった点を考慮して選ぶことも大切です。
今どきのマンションには、従来なかった設備が共有部分に設置されているマンションが増えています。例えば、ペット需要が増えている昨今、ペット可マンションが増えています。ペット可新築マンションでは、動物が苦手な住人と、ペットを飼っている住人が互いに不快な思いをしなくてもすむように、エレベーターでのペット同伴時に、専用のボタンを押して、ペットがエレベーター内にいることをエレベーター待ちをしている方にお知らせすることができるシステムを備えたマンションがあります。ペットのための施設を建物内に完備するマンションも建設されています。
大規模なマンションでは、駐車場から部屋まで大きな荷物を運ぶときに便利なように、カートを完備しているマンションもあります。住人ならば誰でも自由に使えて、使用後は、住戸前の廊下に置いておけばコンシェルジュが回収してくれるサービスがあるところもあります。
他にも、多目的ルーム、ゲストルームのあるマンション、トレーニングジムやプール完備のマンション、カーシェアリングサービスと提携しているマンションなどさまざまな設備、サービスを提供している便利なマンションがあります。どのような設備があるのかも新築マンション購入のポイントの1つです。
地域コミュニティ
マンションを選ぶとき、重視するポイントに地域コミュニティがあります。小学生のお子さんのいるご家庭では、公立の小学校に通わせる場合、学区を意識すると思いますが、通わせたい学校がある場合、その学校の学区内にマンションがあるか否かを考える必要があります。
とあるマンションでは、マンションの共有スペースに設置されたある施設が話題を呼んでいます。この施設は、住人及び地域住人のためのコミュニティで、子育て中の母親の支援のためのコミュニティースペースです。未就学児、小学校低学年を対象に、遊べるスペースや親子で学習、コミュニケーションできるスペースを提供しています。これにより、住民同士や地域住民とのコミュニケーションが取れやすくなりました。
コミュニティが確立している既存のマンションではなく、新築マンションの場合は、入居時期がほとんど同時なので、既存のコミュニティに入るよりも安易ではありますが、コミュニティ自体が存在しない場合もあります。自治体や運営会社が主体となって、地域コミュニティを形成している新築マンションがあれば、周囲とのコミュニケーションがとりやすくなります。都会では失われつつあるご近所づきあいもしやすくなります。
コミュニティがあれば、どのような便利なことがあるかというと、災害時に助け合うということができます。災害時に物資が不足した場合でもコミュニティ内で助け合い、補い合うことができます。情報から疎外されることもありません。コミュニティは、防犯面でも役に立ちます。マンション内で、住民同士が顔見知りであれば、不審者を見分けることができます。
行き過ぎたコミュニケーションは必要ありませんが、近所に知っている人がいるということは、心強く、孤独感に悩むこともありません。適度なコミュニケーションがとれるコミュニティがあれば安心です。
地域コミュニティ
物件を購入する前に必ずしておきたいのが、内見です。新築マンションの場合、建物建設中に売り出されることがほとんどなので、出来上がった物件を内見するよりも、別に設えられたモデルルームを見て決めることが多いです。部屋の内装や設備は、モデルルームで知ることができるので、モデルルームを見ることは検討材料になりますが、モデルルームは現地にないことがほとんどです。ですから、実際の物件を見ることができないのであれば、内見はモデルルームだけでなく建設中の現地にも足を運び、周辺環境や駅からのアクセスなどを知っておいた方がよいです。
内見のポイントとしては、モデルルームでも間取りや広さは確認できます。内見時には、図面、デジタルカメラ、メジャーを持っておいた方がよいでしょう。家具の配置を決めるのに便利ですし、引っ越ししてすぐに使うカーテンのサイズを測るのにも便利です。既存の家具の配置や家具を新調するのならば、どの大きさにすればよいのかなどある程度参考になります。
マンションを購入するときに、気を付けた方がよいことに、まれに定期借地物件というものがあります。一般的にマンションを購入すれば、建物だけでなく、土地も所有しているという考え方ですが、定期借地というのは、土地は所有できないのです。土地の所有者がいて、所有者に借地料を支払います。契約満了時には、借主が土地を更地にして返還しなければなりません。
定期借地権付マンションも分譲マンションとして売られていることがあります。相場よりも価格が安いことが多いので、お買い得物件を見つけたら、購入前に確認した方がよいでしょう。
まとめ
新築マンションを購入する際は、マンションの建物の外観が気に入った、間取りが気に入っただけでなく、それ以外のさまざまなチェックポイントに注意して選ぶと間違いがありません。
特に、住環境、周辺環境、駅からのアクセス、駅までのアクセス、地域コミュニティを検討材料に入れると理想に近い住空間を手に入れることができます。一生に何度もない大きな買い物なので、後悔しないような購入の仕方ができれば言うことないですね。
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