
タワーマンションの資産価値について考える上で、立地条件は欠かせません。
では、「良い立地条件」とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
この記事では、価値が高いとされている立地について紹介するとともに、立地を実際に確認する上で留意しておくべきチェックポイントについて解説していきます。
資産価値の高いタワーマンションを購入したいという方、必見です!
目次
タワーマンションを購入する時に重要なのは立地条件
まずはじめに、タワーマンションを購入する際に考慮すべき立地の条件についてです。
立地の条件には大きく分けて2つの基準があり、この2つの基準のバランスを考慮しながら購入する物件を選定する必要があります。
一般的な物件としての価値
これは、市場での評価を元にした基準です。
都市圏の一等地に建設されていたり、駅や商業施設が直近にあったりするなど、純粋に物件の利便性やステータス性が高い立地条件が、こちらに含まれます。
上記のような条件を備えていると市場から好条件の物件として扱われるため、一定の資産価値が付与されて販売価格が高く設定されるのです。
タワーマンションの資産価値を直接的に決定づける要素でもあるため、資産価値の高い物件を所有することを目的に立地条件を確認する場合は、こちらの基準を重視すると良いでしょう。
個人的なニーズ
これは「一般的な物件としての基準」とは別に、個人的に優先しておきたい立地条件のことです。
親の看護や子育て、勤務地へのアクセスなど、個々のライフスタイルや人生設計によって「個人的なニーズ」は変化するため、必ずしも一般的な物件としての基準と条件が合致するとは限りません。
例え人気エリアにある物件ではなくとも、自身のニーズに合っているなら好条件の物件だと言えます。
実際に居住する場合は、この基準を満たしておくと生活の質を大きく上げることができますので、予算や「一般的な物件としての基準」とのバランスを考えながらこだわってみると良いでしょう。
購入すべきタワーマンションの立地条件とは?
最終的には購入者自身が判断するものですが、タワーマンションを購入する際に押さえておくと良いポイントはいくつか存在します。
駅や街中までのアクセスが良い
タワーマンションの立地条件で重要とされているのが、駅や街中へ行く際のアクセスの良さです。
通勤・通学や買い物、通院など、移動の利便性は生活の質にも大きく関わってくるため、アクセスの良し悪しで物件の資産価値は大きく変わります。
アクセスの悪いタワーマンションは人気が低く、資産価値が低下しやすいため、将来的に販売を考えている方はこのポイントを優先的に考慮すると良いでしょう。
治安が良く防犯面で安心できる
十分なセキュリティが備わっており治安が良いことも、タワーマンションを購入する際の立地条件として重要なポイントです。
地域性や環境によるため一概には言い切れませんが、近隣に繁華街や飲み屋などがある場合は治安が悪化しやすく、騒音による被害にも遭遇しやすい傾向があります。
また、普段は平穏で治安が良さそうに見えても、時期や時間で雰囲気が変わったり、出入りする人に違いが出たりする土地もあるため注意が必要です。
第一印象だけで治安を判断すると身に危険が及ぶ可能性がありますので、物件を購入する前に下見として昼夜その地域を歩いてみて、実際の治安について確認してみると良いでしょう。
その他にも、交番・警察署が近くにあるかどうかや、街頭や施設等の照明による夜間の明るさなども、防犯の観点からチェックしておくと安心です。
また、自然災害に対する対策がきちんと行われているかどうかも重要と言えます。
自然災害で懸念すべきなのは、地震や大雨・台風による被害です。
地震であれば、液状化現象による地盤沈下が考えられますし、大雨・台風であれば、堤防決壊による川の氾濫等の洪水被害や土砂崩れなどのリスクが予想できます。
さらに、停電によって電気の供給がストップすると、家電製品の使用ができなくなることはもちろん、エレベーターがストップするなどの被害も考えられるでしょう。
タワーマンション自体は地震の揺れに強い構造になっていますが、地盤沈下・水害・停電などに対しては無防備な側面があるため、その地域の自然災害の状況についても考慮する必要があります。
余談として、都心部一等地などの高級物件は高台にあることが多く、水害関連の自然災害に強い傾向にあるため、1つの判断基準として覚えておくと良いでしょう。
周囲にお店や施設が多い
物件の周囲に利便性の高い施設が存在するかどうかも、大切な立地条件です。
例えば、以下のような施設が近隣にあると生活の利便性が向上します。
- 公益施設…幼稚園・保育園・学校・病院・集会所等のコミュニティ施設など
- 生活便利施設…スーパー・コンビニ・銀行・郵便局・飲食店・商店・公園など
中でも特に重要なのが、日々の生活で必要となるスーパー・病院・銀行が近隣にあるかどうかです。
また、子育てを考えている居住者であれば、近隣の幼稚園・保育園・学校についても考慮する必要があります。
これらのお店や施設が周囲にあるタワーマンションは需要が高く資産価値も低下しにくいため、物件購入の際には立地条件として考慮すると良いでしょう。
不動産投資の視点からも立地は重要
一生タワーマンションに住み続けるとは限りませんので、将来的に手放す場合を想定し、不動産投資を目的としていない購入者も資産価値については知っておいた方が良いと言えます。
価格・利回り・築年数・間取りなど、不動産投資には様々な判断材料がありますが、中でも物件の資産価値を左右している重要な要素が主要ターミナルとなる駅からの距離です。
下記の図は、国土交通省が発表している地価公示価格の駅距離区分別平均変動率(住宅地・全国)のデータです。
三大都市圏平均の図を見ると、駅からの距離が1.5km未満になると地価が上昇する傾向にあることが伺えます。
都心部においては電車を日常的に利用する人が多いため、駅が近い物件への入居希望者が多く将来的にも資産価値が下がりにくいという理由から、地価が高騰しているのです。
また、前述の項目でもお伝えした通り、物件の周囲に生活上頻繁に利用するお店や施設が多いかどうかも非常に重要です。
都心部であれば車を所有していない世帯も多く、徒歩圏内にスーパー・病院・銀行といった施設がある物件のニーズが高いため、必然的に物件の資産価値が上昇していきます。
また、近隣に競合となるタワーマンションの数が少ないことも、資産価値の低下を防ぐ点において重要な条件になります。
同じエリアに競合物件が複数あると入居者の数が減少し、物件としての資産価値が下がる傾向にあるためです。
その他にも、前述した治安・騒音といった立地条件も不動産価値に関係しており、いかに居住者が安心・安全・便利に過ごせるかが、タワーマンションの資産価値を決定していると言えます。
すべての要素を考慮することは難しいと思いますが、どれも将来的の資産価値を図る上で重要ですので、物件を購入する前に可能な限りチェックすると良いでしょう。
まとめ
タワーマンションは立地によってその価値が大きく変動する物件です。
とくに駅が近い物件は、人気が高く地価が高騰する傾向にあり、将来的な資産価値もキープしやすくなります。
スーパー・コンビニといった日常的に利用するお店や、銀行や病院といった生活上必ず必要になる施設が近隣にあるかどうかが、立地条件として重要なポイントです。
その他にも、物件のあるエリアの治安の状態や、自然災害の影響に関しても、立地条件として加味する必要がありますので、タワーマンションを購入する際は考慮しておきましょう。
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