心理的瑕疵物件って何?その見分け方をご紹介

一般的に「事故物件」や「訳あり物件」と呼ばれているものがあり、心理的に負担になる物件の見分け方をご存じですか。難しく言うと「瑕疵」ですが、条件が満たせず欠陥があることを指します。どんな商品でも販売するときは欠陥や欠点をアピールすることなく穏便に済ませたいものです。物件に瑕疵があるときに、不動産会社は利用者に対して告知義務はあるのでしょうか。具体的に物件の詳細を知る方法は?入居して事実がわかって後悔することがないようにここで見分けるポイントを押さえておきましょう。

心理的瑕疵物件とは

賃貸、分譲の検索サイトなどであまり目立たない存在である瑕疵物件。瑕疵とは、機能や品質が欠けている「隠れた欠陥、欠点」があることを言います。「心理的瑕疵物件」とは住んでいる人を不安にさせたり住むことによって精神面で負担がある、俗にいう「訳あり物件」、「事故物件」のことを指します。

物件を探す際、表には見えてこない情報も何とかして知りたいと思うのが人の性です。土地勘がない場所での物件探しでは、じっくり時間をかけての聞き込みは思っている以上に難しく、限りある情報の中での見分け方が重要になってきます。

瑕疵に対する捉え方が違えば過去に何があったのかまったく気にならない人も居ますし、知らないまま過ごそうと思えば可能かもしれません。しかし入居してから住んでいる物件についての話を近所から聞かされたのでは、かえってストレスになることも考えられます。

「瑕疵」は難しい表現になりますが、「いわくつき物件」、「要注意物件」と記載されているのを見かけたことがあると思います。同じ周辺地域の物件と比べて特別な表現、または激安扱いをしている物件は何かしら理由がある物件だと思っても良いかもしれません。物件を取り扱う会社によって、瑕疵の基準が曖昧なところがあり、宗教関係、心霊スポットのようなどこかで聞いたような場所が近隣にある場合も管理会社によって判断が分かれる部分です。定住の地にしようと物件を探すなら見分け方の一つとして、周辺施設の有無に加えて地域性や土地柄を調べる必要がありそうです。

例として、その物件自体に瑕疵がなくても、物件の周辺にトラブルが発生しそうな施設がある場合も瑕疵として扱われます。葬儀場、火葬場、お墓、刑務所や隔離病棟、ゴミ処理場といった騒音、臭い、嫌悪施設などが挙げられます。物件に直接関係ない瑕疵で現在影響がなくても、将来的に影響があるかもしれない物件は「心理的な瑕疵」に当たります。

告知義務はある?

不動産会社がおすすめしてくれる物件について、心理的瑕疵物件だということを私たちに告知する義務はあるのでしょうか。正解は不動産会社と大家さんは「瑕疵があることを伝える義務がある」のですが、条件次第では告知されないことがあります。

告知義務は契約前に大家さんか不動産会社から説明があるのが大前提です。説明があるのをあえて無視して説明しなかった場合はどうなるのかと言うと最悪の場合、宅建業者としての免許が取り消しになることがあります。事情があるのを分かっていて黙っているのは、不動産会社の信用にもつながります。正直に説明してくれるかどうか、信頼できる会社を見つけるのも大切です。

まず告知義務がある物件については、「告示事項あり」と表示されています。検索すると、ほとんどのサイトで告示事項ありの物件については表に出てきません。中には瑕疵物件を専門に扱う不動産会社が存在しますが少数です。周辺地域、物件のイメージダウンにつながる可能性があるのと、余程の理由がない限り、借り手が見つかりにくいというのが大きな理由です。

では、瑕疵の説明がないのはどんな場合でしょうか。訳あり物件では入居者が2人目以降、または年月が経過した物件については告知されないことがあります。何年前まで遡って告知する義務があると規定していないからです。もちろん不動産を扱うすべての会社に当てはまるわけではなく、説明してくれる会社も存在しますのでご心配なく。また瑕疵の内容によっては、何年経過しようと必ず事前に告知しなければならない物件があります。

告知が必須な場合を除いて、過去にどんなことがあったのか周辺の環境など話すか話さないかは管理会社の方針によります。物件の見分け方として、大家さんや不動産会社からしっかり話を聞き出すという姿勢を忘れないようにするのがポイントです。

見分け方その1~重要事項の確認~

契約をする前の大事なステップとして、「重要事項説明書」の確認と不動産会社による「重要事項説明」があります。宅地建物取引業法では、物件の取引の際に必ず提示し説明をしなければならないとされています。心理的瑕疵物件の見分ける方法として、重要事項説明書は書類の中でもしっかり目を通したい書類の一つです。

部屋を気に入って契約しようと決めていても、重要事項説明書の内容を見ることで考えが変わる可能性があります。賃貸の場合、大家さんに関する情報、建物の所有者、物件の設備についての説明が記載されています。記載している設備に関しては故障したときの修理費用を大家さんが出すことになり、逆に書かれていない設備については前に入居していた人の残留物、入居者が管理するものとして扱われます。

記載のない設備の多くは、故障した際の修理、撤去費用などが入居者負担になりますので契約前に確認することが大切です。見落としがちなのがエアコンで、前入居者が故障したものをそのまま放置、新しい入居者が撤去するパターンが多々あります。少しでも説明書に書かれている内容が実際に物件を見て違うと感じたら、不動産会社か大家さんに尋ねて解決しておきましょう。

売買物件の場合、重要事項説明書には「対象物件に関する事項」に「取引条件に関する事項」が加わります。これから契約し、その物件に入居するにあたり法律上問題がないか、インフラの整備はきちんとなされているか、マンションについては土地の権利関係はどうなっているのか、大変重要なことが書かれていますので重要事項のチェックシートなどを利用しながら問題がないか確認し熟考したうえで契約します。

重要事項説明書は基本不動産会社が準備するものですが、すべての瑕疵を把握するには限界が生じます。そこで大家さん、売り主さんに付帯設備及び物件状況確認書を提出してもらい、専門業者の調査を経て重要事項に反映しています。それだけ契約には慎重さが必要ですし、重要事項の内容をしっかり確認するのが、瑕疵がある物件を避けるための方法です。

見分け方その2~あまりにも低い相場~

見分け方その2として挙げられるのが、住もうとしている地域の物件相場を知ることです。契約を考えている物件と近隣の似た物件を比較したときに、低すぎる賃貸料、もしくは販売価格だとしたら、まず「何か特別な事情があるのでは?」と疑うくらいの気持ちで物件に接していきましょう。間取りが同じで設備も変わらないのに、その地域の物件相場より金額が安い場合は理由を尋ねてその場で解決、ふるいにかけていくのが2つめのポイントです。

注意したいのが賃貸料、販売価格がほかの物件より安いのは、瑕疵だけが原因ではないということです。築年数がそれなりに経過していれば、家をリフォームしない限り建物としての価値は下がり、賃貸でも内装リフォームがされていなければ同じことが言えます。割引の平均的な相場はほかの不動産会社でもあまり変わりがないので、周囲の物件と比較して現状を注意深く見ていく必要があります。

割引率の相場の一例として挙げると、自然死、孤独死の場合は相場の1割程度。自殺は2、3割程度、殺人現場になった場合は3、5割程度と状況によって割引の相場が変わります。5割も金額が下がれば、近隣物件と比較したときに当然気付きやすくなりますしネット上で掲載していても目立つ物件になるでしょう。

空き物件としての掲載時期に注目してみましょう。偶然空き家になっている期間が長い場合も考えられますが、不動産会社にいつ頃から取り扱っているのか尋ねると良いかもしれません。もしその話が信用できなければ、別の不動産会社で調べる方法があります。マンションやアパートだと事件事故後にマンション、アパート名が変わっていることがあるので話を振ってみましょう。

あまりにも低い金額については、不動産会社に直接理由を尋ねるのが妥当です。心理的瑕疵物件であることをわかっていて、「ずいぶん前のことだから話す必要はないと思った」など会社の方針で話さないところは、もとから信用できない会社でもあります。金額の違和感を感じ取るためにも、候補として挙げている住みたい地域の平均的な物件の相場情報を事前に仕入れておくことを忘れずに。

見分け方その3~Webサイトなどで調べる~

見分け方の3つめは、Webサイトなどで調べて気になる物件と周辺の環境を知っておきましょう。周辺施設に関しては写真付き、物件と一緒に紹介しているサイトがほとんどで、メインの道路、最寄りの駅は地図上で確認できます。観光地であれば大きなイベントをチェック。付近に教育施設があれば学生の下宿先、大型商業施設と国道、県道などの道路が近くにあれば、交通量が慢性的に多い場所になっている地域だと推測できます。嫌悪施設などは広域の地図でチェック、その地域に住んでいる人の口コミも参考になります。

検索できるホームページで無料の会員登録をすると、気になる物件に対して問い合わせることができます。不動産会社へ出向かなくても瑕疵があるのかどうか確認できる簡単な方法です。「心理的瑕疵物件」と書かれている物件も見かけますが、年数が経過している物件の情報はなかなか出てきません。不動産会社によって大きな情報の差はないものの、写真の載せ方が違っていたり説明文の量に差が出ることがあります。スタッフによるコメントを載せている会社もありますので地道に探していくと良いでしょう。

不動産会社から勧められた物件の内覧を行い、渡された資料を確認するのはもちろんですが、インターネットで物件がある地域の住所で過去に起こった事件や事故の検索をしてみてください。大きな事件事故については新聞記事、ネットニュースになっていることが多く、地元新聞の記事では詳細が載っているパターンもあり見分け方の材料になります。また特殊な物件の情報だけを扱っているサイトがありますので、時間をかけて検索してみましょう。事件事故の詳細がわかれば、瑕疵になった原因と金額が安い理由に納得できるのではないでしょうか。

見分け方その3~Webサイトなどで調べる~

見分け方の4つめとして、地域住民への聞き込みがあります。情報源としては一番確実な方法ではありますが聞き出すのは難しいのが難点です。近所を普段見かけない人がうろうろしていれば「不審者」扱いされることがあり、初対面で「この地域で何があったか教えてください」と切り出すのはハードルが高いのではないでしょうか。

それでも書類上で判断してしまうよりは、そこに実際に住んでいる人たちの話を聞いたほうが短時間で事実がつかめます。購入を考えている場合は売り主に事情を聞き出すのが最も確実な方法です。売却理由が不自然なときは遠慮せず尋ねるようにしましょう。過去にあった事件事故については返ってくる言葉と表情に注目していきます。すぐに話してくれる人が居れば助かりますが、悪いことについては思い出したくない、話したくないと思うのが一般的な感情です。何かあれば言葉を渋るでしょうし、遠回しに話してくることもあるでしょう。一件めで断られてもあきらめずに複数件声をかけてみてください。近所にあるお店で尋ねるのも一つの手です。

後から心理的瑕疵物件だと知った場合

法律上、後から心理的瑕疵があると知った場合、引き渡した後からでも契約解除、損害賠償を求めることができるとあります。口コミでも時々、入居した後から訳アリ物件だったと聞いて慌てて引っ越したと書かれているのを見ます。瑕疵があると知った時点から時効が発生するので、知らなければそのまま住むことになりますが何かの偶然で事実を知れば、住み続けるかどうか悶々と悩むことになるかもしれません。

損害賠償などのトラブルを避けるため、実際にその物件でトラブルがなかったとしても隣近所で事件事故があった場合は、瑕疵を記載している会社も多いようです。瑕疵の判断基準に曖昧な部分があるため、こちらから聞き出さないと出てこない情報があります。気を付けたいのは、根拠のない情報に振り回されることです。本当かどうか見極めるには、不動産会社と売買は売り主、賃貸では大家さん、地域の人に尋ねるしかありません。精神衛生上、後からトラブルを避けるためにも必要なことです。

あとは希望している物件から距離が離れるほど、正確な情報をつかみにくくなるのは確かです。現地へ何度も赴いて、根気強く情報を集めるのが厳しい方には、地元密着の不動産会社から得られる情報、ホームページ上で公開されている物件の内容、地域の口コミを加えて総合的に判断するのが望ましいようです。

入居した後の泣き寝入り、賃貸料、販売価格の安さの理由が瑕疵で後悔することにならないよう金額だけで判断しないのは当然ですが、不動産会社任せにしないというのも瑕疵物件を避ける方法です。後から問題があると知った場合は、速やかに解決手段を取りましょう。

まとめ

ある一定の条件を満たさず、隠れた欠陥や欠点がある物件のことを事故物件、訳あり物件と呼んだり瑕疵物件と表記しています。瑕疵にも種類があり、住み心地が悪いか、住んでいると将来的に住みにくさを感じ心理的にストレスになる物件が存在します。

瑕疵がある物件を見分けるには、告知義務と書かれていないか、重要事項説明書と説明で内容を確認、賃貸料、売買の相場を知ること、Webサイトで地域周辺や事件事故に関するニュースを探したり情報を集めること、地域住民への聞き込みが有効な手段です。後から訳あり物件だとわかったときは、契約解除や損害賠償を申し出ることができます。泣き寝入りしないためにも慎重に選びましょう。

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