住宅ローンは固定金利と変動金利のどちらがおすすめ?徹底比較しました

不動産物件の購入にあたり、ほとんどの場合で必須となる住宅ローン。ローンの金利形態には固定型と変動型があり、長期ローンになるほど返済額などの面でさまざまな違いが出てくるため、ローンを契約する段階であらかじめ詳しくシミュレーションしておく必要があります。住宅ローンの長期的な金利にどのような変化が表れるのか、データとともに比較していきましょう。

固定金利と変動金利の違い

ローンの返済方法は、固定型と変動型に大別できます。

固定金利には、年次分割払い、半年分割払い、月次分割払いがあります。返済方法はこれらの組み合わせによって決定されます。

通常、個々の借入金は毎月返済され、返済には元本と利息が含まれます。「元本の返済」とは、毎月同額の元金を支払うことと、ローン残高の1か月分の金利を同時に支払うことです。この場合、残高が大きい場合の当初の利子が大きくなり、初期返済負担が大きくなるというデメリットがあります。

したがって、元本と利息の額が毎月同じになるように計算された返済方法の場合、当初は利息額が多く、元本の返済額が少ないため、返済額が均等に分割された返済額よりも多いというデメリットがあります。

また、返済額は最初から最後まで一定であるため、返済計画を立てやすく、最初の返済額は元本返済額よりも少ないため、過剰なリスクもありません。

元本および利息の返済額はコンピュータなどを使用して計算されますが、借入額、期間がわかっている場合は、ウェブサイトの「ローンシミュレーション」を使用して計算できます。

一方、変動型は、元本の分割払い、元本および利息の返済、段階的な増加、減少、および偶発的な返済が含まれます。つまり、借入時に借入金利が上下することを意味します。利率は6カ月ごとに見直されますが、実際の返済額はすぐには変わりません。実際の返済額は5年ごとに見直されます。

実際の返済額が見直されない5年間は、元本および比率によって調整されます。つまり、利息が上昇するとその部分の割合が増加し、下落すると元本部分が増加します。したがって、毎月の返済額は5年間変わりません。5年の間に利息が上昇すると月次返済が増加し、低下すると月次返済額が減少する、という関係があります。

5年ごとの見直しにより金利が上昇し、全返済額が増加し、毎月の返済額が増加しますが、「1.25倍ルール」として、毎月の返済額は審査前の返済額の上限は1.25倍までに留められます。これにより、金利が突然上昇しても、返済額が急激に上昇することはありません。たとえば、月額100,000円を返済する場合、上限は月額125,000円です。金利が上昇しても、毎月の返済が期待できるため、安全です。

ただし、返済額の上限は1.25倍ルールによって設定されますが、上限を超える分の金額については利子の支払いが優先され、元本が繰り延べられるため、返済総額が増加することに注意してください。

全期間固定型のメリット・デメリット

いわゆる全期間固定型のローンのことを日本では「フラット35」と呼んでいます。フラット35は2003年に民間の金融機関と政府系の住宅支援機構が提携して生み出したローンの新形態システムです。

フラット35では、ローンの借入時に設定された返済利息が返済終了時まで半永久的に維持されます。つまり、フラット35であれば変動型金利のように市場の金利に合わせて返済金利が上下することなく、契約初期から完済時点までずっと一定の金利が適用されるため、長期間にわたる返済計画を組み立てやすい、という大きなメリットがあります。

ちなみに、契約期間中の金利の推移をグラフにすると基本的に横ばいになることから、「フラット35」と呼ばれています。

また、フラット35では原則として保証人不要でローンを申し込むことができるため、その点もメリットとして挙げられます。

住宅ローンをいざ申し込もうと思っても、必要な人数の保証人をそろえられないためになかなか契約に至らない、というケースも少なくはなく、保証人こそがローン契約の大きなハードルになっている、とも言えます。

ローン契約にあたって保証人がそろえられない理由はケースバイケースです。ローンの保証人というと、返済が滞った際に弁済(本人に代わって残債を返済すること)を依頼することになりますので、頼むほうも、また、頼まれるほうもおいそれとは引き受けられない、という事情があります。

実際には、保証人はいわゆる連帯保証人とは意味合いが異なるため、万が一ローン契約者本人の返済能力が失われたとしても直ちに弁済が迫られる、ということにはならないのですが、それでもやはり、保証人という言葉のイメージだけで一種の拒絶反応を見せる方も少なくないようです。

その点、フラット35であれば保証人なしで住宅ローンの契約が可能ですので、ローンを組んでいること自体をまわりに知られたくない、という方にも助かるシステムとなっています。

もうひとつのメリットとしては、自営業でも申し込むことができる、という点が挙げられます。日本は制度面で自営業への優遇措置が少ないため、自営業者が無条件に申し込めるローンが意外と少ないのが現状です。

そうした中で、自営業でも分け隔てなく申し込むことができるフラット35は、企業に勤めておらず、長期的な収入が不安定であっても申し込みやすいシステムとなっていますので、個人事業主で長期的な年収の見通しが不安定、という方にとっても利用しやすいローンであると言えます。

しかし一方で、フラット35にはデメリットもいくつかあります。

フラット35の大きなデメリットとしてはまず、市場金利をまったく無視している、という点が挙げられます。

不況が長いスパンで継続し、市場金利のほうが引き上げられている状況ならば良いのですが、ひとたび市場が好況に転じ、市場金利のほうがフラット35で設定した金利よりも引き下げられてしまうと、今度は支払うべき返済額のほうが高くなってしまう、という逆転現象が起きます。

このように、金利面で長期的に損をしないためには、ローン契約時にあらかじめ市場の動向について専門的にシミュレーションし、ローン完済時までフラット35の恩恵を受けられるように調整する必要があります。

また、フラット35ではどんなケースでもローンが申し込める、というわけではありません。ローンの対象となる住宅種別には条件がつけられていますので、その点についても契約時に入念にシミュレーションしておきましょう。

変動金利型のメリット・デメリット

変動金利型の主なメリットは、参照利息が短期のプライムレートに基づいているため、借入時の利息が低いことです。短期プライムレートは、1年以内に良好な返済条件を備えた会社に融資するときに適用される優先融資レートであり、融資期間が短いため、金利は低くなっています。したがって、融資期間が短いほど、金利は低くなり、金利が長いほど、金利は高くなる、という仕組みになっています。

現在、ベースの金利は1%未満であることが多いため、低金利で借りることができます。住宅ローンの減税により、年末の住宅ローン残高の1%が毎年10年間所得税から控除されます(控除できない部分は住民税から部分的に控除されます)。

デメリットとしては、長期的な返済額が見通しにくい、という点が挙げられます。市場の状況によっては返済金利が当初設定した金利の2倍、3倍以上になってしまう可能性も充分にあり、仮にそうなれば、当然トータルの返済額のほうも大幅にかさんでしまいます。最悪の場合、期間中に返済不履行に陥ってしまうリスクもゼロではありませんので、変動型ローンを申し込む際には必ずローンと不動産のプロフェッショナルに相談し、長期的な視点で無理のない返済計画をシミュレーションすることがポイントです。

固定金利期間選択型のメリット・デメリット

固定タイプの中でも、期間選択型ローンは比較的フレキシブルなローン形態として定着しつつあります。

期間選択型では読んで字のごとく、「ここまでは利息を固定したい」という設定が柔軟に行えるため、たとえば、会社勤めなどで年功序列の給与体系がはっきりしている場合、給与の低い若いうちは利息を低い水準にしておき、月々の給与が右肩上がりになる40代、50代以降には返済額が大きくなるよう、変動型に切り替える、という支払い方法も可能になっています。

このタイプのローンのデメリットとしては、通常と同じく、長期的な返済額の見通しが立てにくい、という点が挙げられます。

たとえ据え置き型に設定したとしても、必ずしもシミュレーション通りの給与水準が保証されるとはかぎらず、また、返済タイプが切り替わるタイミングで順調に収入がアップする、という見込みもありません。

特に、長引く不況の中、名の通った大企業でさえ急なリストラを断行せざるを得ないような昨今の市場状況では、日本伝統の年功序列も根底から崩れつつあり、生涯年収が具体的に予測しにくい時代になりつつあります。

「定年間際には収入も安定し、返済が楽になるだろう」と安易に判断せず、プロのアドバイスを聞き入れたうえで返済額をシミュレーションし、トータルの負担についても慎重に比較する必要があります。

支払い途中での金利タイプの変更や住宅ローンの乗り換えは可能?

金利タイプの変更は金融機関によって対応も異なりますが、概ね変動タイプからは変更が可能となっている金融機関が多いです。固定タイプから変動タイプへの変更は基本的に出来ない金融機関がほとんどです。ただし、固定金利期間選択型の場合で、固定期間が満了となった時点で再度同タイプの選択はできるようです。

ローンの乗り換えも基本的には可能です。ほとんどの場合、現在借りているローンよりも低い金利でローンを乗り換えます。現在のローンAから別のローンBへの乗り換えには、ローンBを処理している金融機関からローンAの残高を借り入れ、ローンAを返済する仕組みがあり、その後、ローンBのみを返済する必要があります。基本的に、同じ金融機関内でローンを乗り換えることはできません。

乗り換えによって、金利を下げ、返済期間を短縮することができます。現在のローンよりも低い利息でローンを乗り換えた場合、支払利息は低くなり、トータルの返済負担も軽くなります。また、返済期間を極端に短くしないかぎり、毎月の返済額が減ります。

たとえば、利率1.5%、返済期間30年で3600万円を借りた場合、返済総額は44.72万円で、そのうち利息額は8.72万円です。

最初の借入から5年後、借入残高は3100万円に減額されます。このとき、0.7%、返済期間25年の新規住宅ローンを乗り換えた場合、返済額は33.8万円、返済額は280万円になります。

乗り換え前の利息残高は620万円だったので、乗り換え後の予定利息280万円を差し引くと340万円になります。乗り換えには、利息分を300万円以上下げる効果があることがわかります。

ただし、ローンの乗り換えには手数料やその他の費用が伴います。各種費用の額は金融機関などにより異なりますので、事前の確認が必須となります。

自分にあった金利タイプの見つけ方

ほとんどの方にとって、住宅ローンは一生に一度の経験であり、住まいを売買するにあたって初めてローンの詳細を知る、というケースも決して珍しくないようです。ローンのシミュレーションには専門的な知識が必要となり、そもそもの仕組みに詳しくない方にとってはどうでもよく感じられるかもしれません。

そんな時こそ、専門家の出番です。ローンの相談窓口となってくれるプロフェッショナルとしては、不動産業者、ファイナンシャルプランナー、金融コンサルタント、税理士などが挙げられます。こうしたプロフェッショナルたちは常に皆さんの味方であり、ローンの基本的な仕組みから金利の長期的なシミュレーションまで、複雑なプロセスについてその都度アドバイスをくれます。

ローンのタイプは、どちらが優れていてどちらが劣っている、という話ではありません。トータルの年収や職種、ライフスタイルによって最適なタイプが変わってきますので、契約段階からプロフェッショナルと二人三脚で返済計画を組み立てていきましょう。

まとめ

金利のタイプ別のメリット・デメリットを見てきました。ローンの契約にあたっては金利のシミュレーションが不可欠です。選択するタイプによってトータルの返済額が変わってきますので、申し込みの段階からプロフェッショナルに相談し、できるかぎり負担の少ない形で返済プランを考えておく必要があります。

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