
タワーマンションの選び方において、重要なポイントは何でしょうか。
この記事では、タワーマンションを選ぶ際に注目すべきポイントや、タワーマンションの資産価値に大きな影響を与える立地条件について、詳しく説明していきます。
また、タワーマンションの購入を考えている方向けに、タワーマンションのデメリット、タワーマンションを所有している間にかかるコスト、周辺の開発計画、不動産市場動向についても説明しますので、ぜひともご覧ください。
目次
タワーマンションの選び方で大切なポイント
タワーマンションの選び方で大切なポイントを、以下で説明します。
部屋の階層と間取り
タワーマンションは、一般的に高層階ほど人気で価格が高くなります。
中でも最上階の部屋は、稀少性が高く最も高額の価格が付けられていることがほとんど。
予算との兼ね合いにはなりますが、自身にとって満足度の高い部屋の階層はどれくらいか、あらかじめ考えておきましょう。
部屋の間取りも重要です。
同じ80㎡の部屋だとしても、2LDKと4LDKでは使い勝手が随分違います。
2人で住む場合はリ2LDKで十分かもしれませんし、4人で住む場合は4LDKの方が良い場合が多いでしょう。
間取りはリフォームすることが可能な場合もありますが、リフォームするのにそれなりのコストがかかります。
また、そのタワーマンションに家族向けの間取りが多いのか、単身者向けの間取りが多いのかもチェックするのがポイント。
周りにどのような世帯構成の住民が多いのかによって、住環境が変わってきます。
部屋の眺望
部屋からの眺望の良し悪しは、タワーマンションの選び方で重要なポイントです。
川沿いにある、夜景が見える、周りに眺望をさえぎるものがない、などの条件を備えたタワーマンションは、眺望が良く人気です。
また、同じタワーマンション内では、高層階ほど眺望が良いのが一般的です。
タワーマンションが建つエリア
マンションが建つエリアに注目することも大切です。
タワーマンションを選ぶ前に、必ず現地に行って周辺エリアを観察しましょう。
エリアの雰囲気、治安、周辺にあるお店など、現地に行かないと気づかないことがたくさんあります。
タワーマンションに限らず、不動産を選ぶ際は、現地を見ることが欠かせません。
また、希望するエリアが既に決まっている場合で、そのエリアに希望や予算に合う物件がない時は、代替となるエリアを探すこともおすすめの選び方。
特定のエリアだけにこだわると、なかなか良い物件を見つけられないケースがありますが、対象エリアを広げてみると、条件に合う物件が見つかることも。
タワーマンション建物のグレード
タワーマンションは総じて、高級感がありグレードの高い建物が多いですが、建築年やタワーマンションによって違いがあります。
選び方として、購入を検討しているタワーマンションを競合物件と比較して、建物にステータス性があるか、耐震性が十分あるいか、チェックするのが良いでしょう。
タワーマンション共用施設およびサービスの充実度
タワーマンションはフィットネスジム、キッズルーム、ゲストルームなどの共用設備や、24時間警備やコンシェルジュなどのサービスが充実しており、ホテルライクな生活ができるのも魅力な一つ。
購入を検討するタワーマンションにどのような共用施設やサービスがあるのか確認し、自分が希望する施設やサービスがあるか、自分にとって不要な施設やサービスが多過ぎないかチェックするのがおすすめの選び方です。
タワーマンションの資産価値
タワーマンションを選び方で最も重要なことは、資産価値の高いタワーマンションを選ぶということです。
タワーマンションの購入者の中には、自分や家族が住む予定で購入する方と、投資用物件として購入する方がいます。
投資用物件として購入する方は、当然ながらタワーマンションを選ぶ際に資産価値に注目します。
また、自分で住む予定の方も、将来仕事や家族構成の変化から賃貸や売却する可能性もあるため、資産価値がある物件を選んだ方が安心です。
不動産において資産価値が高い物件とは、高額で賃貸や売却しやすい物件のことを言い、そのような物件はたいてい立地が優れています。
タワーマンションの立地については、以下で詳しく説明します。
タワーマンションの立地は資産価値に大きく影響する
よく「マンションは立地がすべて」と言われます。
建物や間取りは修繕やリフォームである程度変えることができますが、立地だけは変更不可。
いくら立派な建物のマンションでも、立地の悪いところに建てられたら、不人気物件となりかねません。
タワーマンションは、一般的なマンションに比べてより立地が重視されます。
マンションは、築後年数が長いほど、価格水準が下がるのが一般的。
しかし、立地が良いタワーマンションは、築後年数が経っても値下がりしにくい傾向があり、中には新築時より値上がりしている物件さえあります。
また賃貸する場合も、立地が良い方が、借り手が見つかりやすいです。
立地が良いタワーマンションとは
では、具体的に「立地が良い」とはどのような条件を指すのでしょうか。
以下で見ていきましょう。
ブランド価値のあるエリアにある物件
立地が良い条件の1つ目は、エリアの名前そのものにブランド価値があり、そこに住むことがステータスとなるようなエリアにある物件です。
たとえば、都心5区(千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区)にあり、「広尾」、「代官山」など知名度が高く、海外投資家にも知られているエリアは、資産価値が高くなります。
利便性に優れる立地の物件
次に、利便性に優れる立地の物件です。
物件から最寄り駅までの距離は、短いほど資産価値が高くなります。
特にマンションの購入層は駅からの近さを重視する傾向にあり、バス便の物件は資産価値が下がる傾向にあります。
タワーマンションの場合はなおさら利便性が重視され、駅直結または駅近の物件が人気。
マンションの価格査定においては、駅からの距離が長いほど減価されます。
仮に、駅からの距離以外の条件が同じマンションが2棟あったとしましょう。
駅徒歩5分の物件Aが4,000万円だったとしたら、駅徒歩10分の物件Bは3800万円などそれより低くなるのが一般的。
なお、減価の程度は、最寄り駅の規模やエリアの特性によって異なります。
ちなみに、不動産広告における「徒歩〇〇分」という表示は、80mを徒歩1分として計算されています。
たとえば、最寄駅からマンションまでの距離が800mであれば、800m ÷ 80m = 10分です。
ちなみにこの距離は、「直線距離」でなく実際に歩く場合にたどるであろう道をたどった「道路距離」で測ります。
なお、最寄駅の性質も利便性、ひいては資産価値に影響します。
最寄駅から都心へのアクセスが良い、最寄り駅が快速停車駅である、などの場合、そうでない場合に比べて資産価値が高くなります。
地域のランドマークとなっているタワーマンション
最後に、地域のランドマークとなっているタワーマンションは、立地が良く資産価値も高い傾向にあります。
たとえば、駅直結のマンションで周りに眺望をさえぎる高層建物が他になく、遠くからでも目立つような物件です。
ランドマークとなっているタワーマンションの場合、郊外や地方にある物件でもステータス性が高く、人気が高いことがあります。
タワーマンションを選ぶ際はこんな点に注意
タワーマンションを選ぶ際には、以下のような注意点もあります。
タワーマンションにはデメリットもある
タワーマンションには、眺望が良い、建物のグレードが高い、資産価値が高いなど様々なメリットがありますが、デメリットもあります。
近年、都心でも大雨による冠水でタワーマンション全体が停電し、しばらくの間復旧しなかったため、住民の方が不便な生活を強いられたケースがありました。
高層階の場合、エレベーターが動かないと、階段で昇り降りするだけでも大変です。
タワーマンションに、非常用電源の設置など災害対策がなされているか、チェックしておくと良いでしょう。
また高層階ならではのデメリットとして、夏場は日差しが強く暑い、風が強いので窓を開けられない、エレベーターを利用して外出する際に時間がかかる、などが挙げられます。
また、管理規約で景観上の理由により洗濯物を外に干すことを禁止している場合もあります。
この場合は、室内に洗濯物を干すスペースがあるか、確認が必須です。
タワーマンションのコストは比較的高い
タワーマンションは、一般的なマンションに比べて、日々の管理に必要な費用に充てられる「管理費」と、長期修繕に備えて資金を積み立てるために徴収される「修繕積立金」が高い傾向にあります。
タワーマンションは、フィットネスジム、キッズルーム、ゲストルーム、シェアオフィスと言った豪華な共用施設や、行き届いた清掃、警備、コンシェルジュサービスなどのサービスが大きな魅力の一つ。
ただ一方で、それらに必要な費用に充てられる「管理費」が高くなりがちです。
また、マンションは定期的に大規模修繕が必要となりますが、タワーマンションの大規模修繕は費用が高く付きます。
たとえば、大規模修繕で外壁工事や外壁塗装を行う際は、足場を組みます。
タワーマンションは20階以上あるため、特殊な足場を組んだり、上からゴンドラをつるしたりるため、コストが嵩むのです。
修繕積立金は、築後年数が経過するほど高くなりがちなことにも注意が必要です。
新築当初は売りやすくするために修繕積立金の額を抑え、数年後に値上げを予定するケースが多いためです。
周辺地域における開発計画の有無
タワーマンションを選ぶ際は、物件そのものだけでなく、周辺地域の開発動向も確認した方が良いでしょう。
周辺の開発計画は、周辺地域を歩いて工事の看板を確認したり、役所で質問したりすることで、確認できます。
近くに競合物件となるタワーマンションや高層ビルが建てられると、エリア全体の価値が上がることがある一方、既存のタワーマンションの眺望が遮られたり、競合物件出現により相対的な人気が下がったりするためです。
タワーマンションを含めた不動産の市場動向
タワーマンション全体の価格の推移や今後の動向だけでなく、不動産市場全体の動向も重要なチェックポイントです。
たとえ資産価値の高い物件でも、不動産市場そのものが落ち込んだ時に、価格が急落することがないとは言い切れません。
自ら住む目的でタワーマンションを購入した方は、不動産市場が落ち込んだからと言って、すぐに売却を検討することは少ないでしょう。
ただ、タワーマンションは投資目的で購入する方、特に海外投資家が多いため、日本の不動産の投資対象としての魅力が下がった場合、短期間に売却が相次ぐといったことも考えられます。
タワーマンションを売却する方が増え、空室が増えると、徴収される管理費・修繕積立金の総額が減り、管理や修繕が滞ってさらに資産価値が下がる、といった負のスパイラルが起こり得ます。
タワーマンションの購入を検討する際は、不動産市場の動向に注意しましょう。
まとめ
タワーマンションの選び方で重要なのは、建物全体、部屋、立地について、自分の希望条件や予算と照らしてよく検討することです。
中でも、立地条件はタワーマンションの選び方で最も重要と言ってもよいポイント。
立地によって、現時点および将来の資産価値が大きく左右されます。
この記事で説明したタワーマンションを選ぶ際の注意ポイントにも留意し、資産価値の下がりにくいタワーマンションを選びましょう。
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